2006年01月04日
京都へ取材旅行に行った
DULL-COLORED POP Vol.2 『ラパン・アジルと白の時代』台本を執筆するにあたり、もう一度本物のユトリロの絵を見ておかねば! と思い、夜行バス+漫画喫茶宿泊で 超貧乏旅行 to 京都 をやってきた。京都でユトリロ展がやっているのだ。これはそのときの記録。
2006/01/04(水)「しょうがねぇな、京都行こう。」
DULL-COLORED POP 次回公演でユトリロを扱うってんで伝記や画集の類はありったけ読んだが、やっぱ画家の魂は絵に宿る。で、絵は本物見ないとわからない。それはビデオ見ても舞台がわからないのと同じ。複製は複製でしかない。
が。常設展示で見れるわけもなく。たまたま没後50年の記念展がやってたからよかったものの、京都!あーあ。半年前に気づいていれば日本橋で見れたのに…。でも行く。見なきゃ納得して書けん。しかし、たった600円の展示を見るためにはるばる京都へ。バカみたいだ。
ついでに観光してくる予定なので、どっかオススメのスポットあれば携帯にメールしてね。5日の夜に発って、6~7日の二日間ぶらぶらし、7日の夜に帰ってくる旅程。です。
2006/01/05(木)「京都旅行、出発前」
写真は新宿の凍る夜風を浴びながら夜行バスを待つ人々。迷子になったカワウソが方角を探して川辺で立ち尽くしているようだ。ここはきっとアラスカ、そして俺は確か単身赴任のカンガルー!母さん、今晩はカレーかい?ナツメグを切らしているなら買ってくるよ。
あまりに寒くて何故かロンドンのヴィクトリア駅を思い出す。英語が全く喋れないドイツ人の漁師とボディ・ランゲージで語り合い、段ボールを探して路上で寝た。いや、寝ようとしたが寝れなかった。あれマジ寒かった。
京都へ。お目当ては京都高島屋でやっているユトリロ展。ユトリロは2002年に新宿で割と大規模な懐古展を観たが、物語の構想を筆から紙に落とす前にやはり本物をもう一度観たい。伝記や評論をいくら読んでも画家の魂はわからない。だろ?
でもなんかうまいもん食いてーなぁ。あと酒。遊びに行くわけじゃないけど、ちょっとくらいねぇ。京都の劇団なんかも観れたら観たい。夢は膨らむが金はない。そして寒い。
2006/01/06(金)「京都旅行、初日」
京都・嵐山。
初っ端から感動。新宿→バス→京都駅→いきなり京都っぽい場所!テンション上がりまくり。花鳥風月、雪月花。日本的美。至福。
京都・天竜寺。
8:30、OPEN。一番乗り。うっすら雪化粧した広大な日本庭園。まだ誰も踏んでいない雪を汚しながら歩く。何でもない草木に雪が積もって白い花を咲かせ、池に映った雲の中を鯉が泳ぐ。
絶頂感。
京都・大覚寺。
おみくじを引いたが吉であった。
池の水が凍っており、また廊下を子供が走りまわっており、俺は胸いっぱいに詰めたい空気を吸い込んでおり、癒された。
京都・竜安寺。
よく教科書に載っている小石の海のような庭があるところ。写真の石に感動。「唯吾足知」、「ただ、われ、足るを、知る」と読む。なるほどと思う。
池と庭の壮大さにも感動であった。
京都・金閣寺。
行った事がなかったので行っておこう。そう思い行ってみたが、正直な感想。
「…バカな建物建てたなぁ」
だが無駄は大事だ。無駄のない社会では文化は育たない。文化は、潤沢か極端な貧困、どちらかから生まれると思う。
その後祇園と八坂神社に行った。祇園の町並みに感動。時代劇そのままの町並みがある、ということではなく、その家々・店々の窓に灯が灯っていることに感動。そこで生活している人がいるということだ。
八坂神社には特にアレするところはなかった。その後、漫画喫茶で寝た。ナイトパックで宿泊費1300円であった。
2006/01/07(土)「京都旅行、二日目」
京都・清水寺。
朝六時に漫画喫茶を追い出され、マックで100円コーヒーを飲み、「何だこの底辺生活」と思いながらも、めげずに一日のプランを立てていたら清水寺が朝六時から開いていることに気がついた。
驚き。そしてダッシュ。清水の舞台から朝日を見る。
写真は、日の出から数十分遅れての光景。それでも十二分に綺麗で、棚引く雲と紫色の光に飲まれ、自分がなくなっちまいそうな陶酔を感じた。寒くはなかった。
ユトリロ展 in 京都高島屋。
清水寺から戻って、雪が降って、ビール飲んで、職務質問受けて、コーヒーを飲みながら高島屋のOPENを待って。
高揚の中、いざ足を踏み入れたユトリロ展であったが、展示内容自体はひどいものであった。「白の時代を中心に」等と書いてあったが、実際には白の時代の作品は十点に満たず、さほど面白くない後期の絵が多く飾られていた。図録を買ったが、装丁が豪華なだけで解説の類の質があまりよくなく(2002年の回顧展の図録から使い回された文章も多かった)、展覧会としての質は決していいとは言えなかった。説明用のパネルの内容に誤植があったのも(ユッテルとユトリロの年齢差に関する記述が二つのパネルで食い違っていた)、その辺のいい加減さを反映していたような気がする。
が。
絵を観に行ったのである。一点、よい絵があればそれで十分だ。図録なんて感動の残りカスだし、量は本質ではない。一点、もう戦慄が走るほど良い絵があった。それで満足。それで何百頁分の解説や伝記資料に勝るものがわかる。その絵だけ、その絵だけを30分は見ていたと思う。
↑で「良い絵が」と打ったら「酔い絵が」と出た。以外と俺のIMEはわかってやがる。
ユトリロ展、午前に二時間、夕方に一時間半鑑賞して、京都を後にした。収穫の多い京都旅行であった。
京都旅行、その他の写真
もっといっぱい撮ったんだけど、とりとめなくなるし、いちいち解説の文章書いてる暇がないので、まとめて Flickr にアップロードしておいた。携帯カメラなので画質は全くよくないが、記念にリンク。
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