PLAYNOTE ピンポンダッシュ『女』

2005年11月14日

ピンポンダッシュ『女』

[演劇レビュー] 2005/11/14 05:35

友達が舞台監督やっていたのでお手伝いがてら観に行った。御茶ノ水にあるフリースペースカンバスという小屋にて。

俺の大好きな小劇場な匂いがプンプンする小屋。公演中に配水管の音が気になったりするがそれもご愛嬌。そんな手狭な小屋にガシッとおハイソでハイカラな昭和の洋室が組まれている。上手奥のドアがいい雰囲気だったなぁ。

お芝居の方は女五人による愛憎劇。性欲絡むと人間怖い。もっともっとドロドロした欲望と対抗心のぐっちゃぐっちゃドラマになればよかったなぁ。ラストで狂言が発覚した途端さっと冷めていく女たちの心の描き方、芝居のハイライトだと思うのだけれど、そこがやや説得力を欠いた感が。メイドの裏切りも何の伏線もなくポンと放り出された形だったのでややとってつけた感が否めなかった。中盤までの会話の応酬が割と緊密に描かれていただけに後半ちょっと残念。

役者さんは息があっていると言うか、演技の方向性も声量も揃っていたのでいいチームワークだったな。菊乃役の邪鬼さんが骨太で存在感のあるいい芝居をしていた。メイド・お滝の玉城さんは、一人でいきなり突っ走るハイテンションな芝居がすげぇ。他の人たちのネタも結構唐突にぶっ放されており、たまに置き去りにされたけどその潔さに打たれた。中でも「♪ス~ズエさん スズエさん」が一番くだらなくて好きだったな。

劇の中心人物である俊彦が劇中には登場せず、それを巡る女たちのダイアローグでその姿が浮き彫りにされる…という構成は、三島由紀夫の戯曲『サド公爵夫人』とぴたりと重なり何度もそのことが頭をよぎった。脚本の神宮寺さんは『サド公爵夫人』を意識してこの作品を書かれたのかしら。直接的に描かれないからこそ良い、ということが、お芝居の世界では度々ある。

観劇後、バラシへ参加。皆様働き者であっという間にバラシ終了。打ち上げにもちょこっと参加。久々に会った今回の舞台監督・未来ちゃんと、久々とは思えないどうでもいい会話で盛り上がる。そして舞台上では大胆・豪胆であった女優さんらの大変気遣い溢れる切り盛りっぷりを尊敬。是非次も頑張って欲しいなぁ。

コメント

投稿者:ピンポンダッシュ くろさわ (2005年11月15日 23:22)

どーも、ピンポンくろさわです。バラシありがとうございました。お会いできて嬉しかったです。レビューまで書いて下さって感激です(T-T)コメント遅くなっちゃってすみません(--;)
あの後みらいさんやえびさんに色んなお話を聞いて、谷さんの世界観にさらに興味がわきました。次回作など是非さそってくださいね!!もちろん手伝いにも呼んで下さい。

投稿者:Kenichi Tani (2005年11月16日 01:37)

いえいえ、こちらこそ偉そうに話にまで口出しちゃってすいません。真剣にやってらっしゃる人たちだからこそ身内びいきなレビューとかしちゃいけないな、と思ってのことですので、ご勘弁・ご理解頂けるとありがたいです。

↑で「身内びいき」とか書いちゃったけど実際には一度お会いしただけなんですよねー。でも次お芝居やるときには連絡しますんで、是非!遊びに来て下さいー。