PLAYNOTE 最新作が最高傑作

2005年11月01日

最新作が最高傑作

公演活動, 01:47

すごい昔に俺の青春偶像であったあるポップスターが言っていた言葉だが、それを今ごろになって再認識してみる自分。ハロウィンの夜に俺の創造欲求のプレートテクトニクスが動いた。ごごごご。すごい地響き。

というのはもっぱら DULL-COLORED POP 第一回公演『東京都第七ゴミ処理施設場ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』に関してのこと。正直、今回素材(役者、舞台美術、衣装、etc.)の良さや暖かさに油断を誘われることがあった、それは否定できないのだけれど、本番直前、あとは細部の手直しをして素材を一つの芝居にまとめあげる、という段になって、俄然やる気が沸いてきた。

今からいじれるのは「役者の演技のディテール」と「見せ方」だけ。脚本は三週間前に脱稿している時点で、なるべく他人が書いたものと同じスタンスで扱おう、そうでなけりゃ演出の名を負う意味がない、と思っているので、極力いじらないで行きたい。でも、役者の力、演出の力にはすごいものがあるわけで、今からいじれる無形のもの…つまりすでに出来あがっている舞台セットや衣装を除いても、まだまだ変えられる部分が多いのは間違いない。

「最新作が最高傑作」と言ったのはある音楽業界関係者だったけれど、旧譜がレコード店で手に入る音楽というメディア以上に、過去の公演に触れられない演劇では忘れてはならないスタンスだと思う。観に来たお客さんに、「いやー、前回が最高傑作でした。あっちはもっとよかったですよ!」なんて口が裂けても言えないわけで。

俺の前作は明大文化プロジェクト『マクベス』になる。正直、あれは、豊富な資金力と頭数、そして役者とスタッフのいい仕事ぶりに随分助けられた現場だったけれど、今回の『東京都~』は資金力と頭数においては前回を大きく下回っている。対等な勝負をするのが大変な現場であるのは間違いないけれど、前よりいいものを作りたい。

結局のところ、こんな当然のことを気づかせてくれたのは、あるたった一人の「お客さん」だったのだけれど、その人のおかげで残りの349人のお客さんにとっても良い刺激が自分を訪れた。

いい芝居がしたい。素材は揃っている。あとは、俺がどれだけ各キャスト・スタッフの力と魅力を引き出すリーダーシップを取れるかと、どれだけいい演出ができるかにかかっている。それなら不可能なんてどこにもないじゃねぇか!

DULL-COLORED POP 第一回公演『東京都第七ゴミ処理施設場ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』、11/3(木・祝)~11/6(日)まで。まだいずれの回も若干お席残っておりますので、是非ご来場下さい。

リンク: DULL-COLORED POP 公式ウェブサイト

Trackback

Trackbackしようぜ

この記事に関連する記事を書かれた方は気軽にトラバって下さい。
Trackback URL: http://www.playnote.net/mt/mt-tb.cgi/534

観劇 (『sodalite』)

愛読ブログ"PLAYNOTE"の谷賢一さんが新しいチームを立ち上げて公演するとの...(2005年11月07日 21:31)

コメント

投稿者:ipei (2005年11月05日 21:39)

谷が出演する舞台を見たのは初めてだったから、なんか変な感じだったがすげえ面白かったぞ。うっひょー谷でけえって感じ

投稿者:Kenichi Tani (2005年11月08日 04:20)

「変な感じ」とかすげぇ嬉しい誉め言葉だ。ありがとう。

投稿者:國生 (2005年11月10日 00:36)

イッペイの友人です。初めて観た演劇がこの舞台で僕は幸せです。気持ち良かった。ありがとうございます。

投稿者:Kenichi Tani (2005年11月11日 02:31)

こちらこそ、楽しんで頂けたようで嬉しく思います。九州からいらしてうちらの芝居を偶然観るなんて、シンクロニシティ! ありがとうございました。

コメントを投稿する