2005年10月10日
メタリック農家『仮』
個人的に好きな役者さんである峰明大が出ていたので観に行った。10/10 15:00~、中野ウエストエンドスタジオにて。
幸せそうに暮らしている画家とその妻と女の子、のところにキチガイみたいな女がバリーンとガラスを破って入って来て、幸福な生活のフレームワークも一緒にガシャンと壊れてしまうお話。基本的に過去の事件を暴いていくスタイルだったけど、あまり会話だらけにならず退屈せずに見れた。
もう観ていた友達から「後半の展開がモタつく」と聞いていたけどあんまり気にならなかった。確かに事の真相が観客にはわかっていて、登場人物が理解するまでお話が続く……というのはあまりいい構成じゃあないんだろうけど、筋を追うばかりが芝居じゃないし。単純に主演の中島徹さんの芝居が好みだったので飽きなかった、というのもあるけど。
てっきり画家の娘だと思っていた女の子が、実は30歳の知的障害者、と暴露されたところは上手いなぁと思った。演劇って観る側が脳内で補完しながら観るメディアだから、大人の役者が子供っぽい服を着て子供っぽい行動をとっていると観客は勝手に「あ、あれは幼児なんだ」と補完してしまう。それを逆手にとって途中でドキュンと真相を暴く。大好きな手法。
見せ方に気を配っていたなぁという印象。ビデオの巻き戻しのような繋ぎ方や、ダンスっぽい転換とか。どちらも好きな演出ではなかったけれど、ああいうスパイスがあるだけで印象が全然違って来る。
ラスト、芝居の終わり方が大変好きでした。ああいう日常に忍び込んでくる狂気、ぶっ壊れた夜の大笑い(夜じゃねーけど)、みたいなのは好きだ。
峰さんは哀愁を背負ったやんちゃ坊主であり押し殺した悲しみがツラからではなく背中から滲み出ており、普段のドッカーンとした感じとは一味も二味も違ってすごくよかったなぁ。あとは前述だけれど主演の中島徹さんがお気に入り。
というわけで、ポイントポイントではぐっと来ることの多い芝居で、観に行ってよかった。脚本の段階でもう一つ仕掛けがあるか、ぐっと引き込まれる台詞があればちょっと平板な印象も払拭できたと思う。
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