PLAYNOTE G-upプロデュース『Deep Forest』

2005年05月29日

G-upプロデュース『Deep Forest』

[演劇レビュー] 2005/05/29 02:06

新宿スペース107にて。

「童話・ファンタジーの読み替え」というコンセプトがまず興味を引いた。出演者も宣伝材料に事欠かないほど豪華だけど、自分はピースではなくトータルで芝居を観るタイプなので、脚本と演出に興味がぐんと引き付けられる。

いわゆる魔女裁判を筋として混ぜ込んだプロットは割と開演前から読めてしまうものだったけれど、文体といいメッセージといい、これを書いた人はさぞピュアな心を持っているんだろうなー、と思い敬服する。人間の汚さをあれだけビビッドに描きながら、同時にあれだけ声高にかつストレートに愛を叫べるってのはすごいことだな、と。筋にも伏線があって緩急があって劇的に構成されており見事。

芸達者&魅力的な役者さんが多く、安定感抜群の舞台。始終笑い多く終幕間際ではすすり泣きも聴かれる、エンターテイメントとして成立したお芝居だったと思う。個人的にはG2や長塚圭史のようなドライで達観した視点から書かれた話の方が好きだけど、この殺伐たる魔窟TOKYOにはこういうラブに満ちたお芝居が必要なのかもしれないなぁ、とほんわか思った土曜の午後でした。