PLAYNOTE ロマン・ポランスキー監督『マクベス』

2005年04月24日

ロマン・ポランスキー監督『マクベス』

[映画・美術など] 2005/04/24 22:42

「もっと血だ。シャロンの流した血はこんなものじゃなかった」

愛妻シャロン・テートをアメリカのカルト集団に惨殺された直後にポランスキー監督が撮影した、黒沢明『蜘蛛巣城』と並んで世界的に評価の高いマクベスの映画化。上記の一文は撮影中にポランスキーが叫んだとされる台詞。

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かなり期待して観たんだけど、うーん、ちょっと展開が遅い。ぬるっとしている。ばさばさ台詞をカットしてる割にはモタつく感じ。

映像美は素晴らしい。冒頭の魔女らの造型とか、鎧甲冑、城砦だとか、雰囲気があってよい。少女のようなマクベス夫人のキャラクタリゼーションもちょっと斬新。

ただ、展開の遅さもそうだけど、もっとマクベスには強暴で野蛮なリズムが描き込まれているはず。役者の演技も気品はあるけどクール過ぎて内心が見えない感じ。もっと濃密で気が触れてしまうような危うい雰囲気が出てれば、血生臭くてバイオレンスなフィルムの雰囲気がさらによく出ていたんじゃ。

随所で話題のラストの演出も、ちょっとあざとい気が。全体としては結構好きな映画でオススメできるんだけど、ところどころ「惜しい!」が多い。マクベスの映画化としてはオーソドックスでよくできてますよ。雰囲気掴みたい人にはオススメ。

どうも映画を見ると感想や評論というより「俺ならこーする/こーした方がいい」みたいな話になってしまうな。意味ねーのに。