2005年02月23日
イギリスの大学の「エッセイ」について
I'VE FINISHED OFF MY ESSAY!! 下読みから数えて半月くらいかかった。うまく構成に取り込めずに悔しい思いをしたものも多かったけど、すっげー勉強になった。
イギリスの大学ではアセスメント(成績評価)の材料として学生に「エッセイ」を書かせます。「エッセイ」と聞くと「何か気楽そうだなぁ」という気がするけど、日本の大学でいう小論文やレポートより断然大変です。
俺が私立文系っていう大学というよりレジャーランドみたいなとこにいるせいかもしれないけど、日本のレポートは楽。せいぜい本二・三冊読んで半日も原稿用紙に向かえば、軽く優は来ます。本まったく読まなくても、一時間ぐらいでちゃちゃっと調べてうまくごまかせば可~良は余裕。それで優が来ることもしばしば。ぬるいぜ! と、こんなことを明大の教授が最低二人は読んでいるサイトに書いてみるテスト。
イギリスの「エッセイ」は、とにかくリーディング・リファレンス(引用)・ビブリオグラフィ(詳細な参考文献リスト)を要求します。「アカデミックでクリティカル(批評的)な物を書け」といろんな教授が口を揃えて言ってるけど、要するに「自分の思い込みで書くな、ちゃんと研究者の仕事を読んで、それに基づいて書け」ということ。
研究者の書いたことなら信頼していいよ、っていう態度も一概にいいとは言えないけど、本当にエッセーになっちゃってる日本のレポートよりは遥かにマシ。おかげでこっちの学生は本当によく勉強している。朝図書館入るときに見かけた人が、夜出るときにも同じ席で勉強してる、なんて光景はザラだったりする。
俺も今回、一本のエッセイを書くために、これだけ読みました。
- Hunter, G. K. ed. Macbeth Penguin, 1967
- Muir, K. ed Macbeth Methuen, 1951
- Harcourt, J. B. 'I play you remember the Porter' in Shakespeare Quarterly XII, 1961
- Wickham, G. 'Hell Castle and its Door-Keeper' in Shakespeare Survey 19, 1966
- Allen, M. J. B. 'Macbeth's Genial Porter' in English Literary Renaisance IV, 1974
- Bradley, A. C. Shakespearean Tragedy Penguin, 1991
- Wills, G. Witches & Jesuits, Oxford University Press, 1995
- Winstanley, L. Macbeth, King Lear, C.U.P. 1922
- Rosenberg, M. The Masks of Macbeth, C.U.P. 1978
- Muir, K. King Lear, Methuen, 1972
- Wells, S. ed. King Lear, Oxford University Press, 2000
- Brown, H. 'Lear's Fool: a boy, not a man' in Essays in Criticism 13, 1963
- McEwan, N. 'The lost childhood of Lear's Fool' in Essays in Criticism 26, 1976
- Videbaek, B. A. The Stage Clown in Shakespeare's Theatre, Greenwood Press, 1996
- Hotson, L. Shakespeare's Motley, Oxford University Press, 1952
- Sher, A. 'The Fool in King Lear' in Jackson, R. and Smallwood, R. ed. Players of Shakespeare2, Cambridge, 1988
もちろん16冊丸まる全部読んだわけじゃなくて、1チャプターとか1アーティクルの単位で読んだものが多いけど、それでも分量としては500~600ページは読んでいるはず。まさにリーディング地獄。イギリス留学しようと思う人、覚悟しといた方がいいですよ。
しかもエッセイはワープロでプリントアウトしないと受け取ってさえくれないから、必然的に図書館とPCルームにこもることになる。おかげで最近の俺の生活は、2~3時間部屋や図書館で読み物してから、6~8時間パソコンに向かいっぱなし(当然その間にエロサイトを見たりここに書き込んだりしているが)、の繰り返しで、買い物行く暇もありゃしない。
今回のエッセイは、完成したらこのサイトに貼ろうと思ってたけど、書きたいことに英語力がさっぱりついていかずちっとも満足できない出来なので、やめ。シェイクスピアを英語で語ろうなんてのがそもそも間違ってたんだよ! ごめんなさい。
何はともあれ、終わってよかった。もっとでっかいエッセイがまだ二つ控えてるけど、とりあえずこれでスーパーに買い物に行ける。やっと人間らしいものが食べれるよ。
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