PLAYNOTE 映画観た→『Войда』、『The Last Samurai』

2004年12月17日

映画観た→『Войда』、『The Last Samurai』

[映画・美術など] 2004/12/17 20:00

映画二本観た。

一本目はチェチェンの内戦を扱った『Войда』。ドキュメンタリータッチの幕開け。いきなり二人処刑されて、指を切り落としたり喉かき切ったり。目を閉じていれば生きるのは簡単だけれど、こういう情勢の場所が同じ地球上にまだ存在しているってことを忘れちゃいけない。

ストーリーも、「これは実話か?」と思うほどリアル。チェチェンの内戦に巻き込まれ恋人を人質に取られたイギリス人 John は、国内で資金集めをするが思うように集まらず、ロシア人の通訳 Ivan を雇ってチェチェンに舞い戻る。挿入されるエピソードの一つ一つの救いのなさも手伝って悲壮感の漂う展開。結局恋人は命はあったものの骨と皮まで痩せて、集団レイプされており、しかも別の捕虜に寝取られていていたという救いのなさ。ジョン…。

徹頭徹尾救いのない No one was saved な展開だが、現実はこれと同じ、いやもっと酷いんだろう。道中ジョンとイヴァンに殺されたチェチェン人にも家族がいて、その家族もまた近い将来戦争に駆り出されていくわけだ。チェチェン情勢に無知な自分をちょっと恥じた。世界はまだ混沌の中だ。

『The Last Samurai』を英語字幕で。所詮ハリウッド映画、と舐めてかかったけど割と面白かった。武士道や誇りなんて言葉や概念は、アメリカ人が感じるのと同じくらい現代を生きる日本人も距離感を感じるものだろうけど、少なくともこういう精神性を持つ生き方がかつて日本にもあったことは覚えておきたい。俺もサムライになりたいと思った。

トム・クルーズと小雪がくっついてしまうのには「死ね」と思った。夫を殺された妻が殺した異人と恋に落ちるって、しかも明治時代に、ないとは言い切らないけど描くならもっと説得力のある形にしろよ。夫の甲冑を着せてやる、ってところまではいい運びだと思ったけど、あそこで流れるようになぜキスをするんだ。アメリカ映画である以上仕方ないんだろうけど、唾吐きたくなった。

武士道とは死ぬことと見つけたり。葉隠の言葉だと思ったけど、それとは逆にいかに生きるかに焦点を合わせて演出していた点には感心したな。明治天皇がラストで「勝本はどう死んだ」と聞いたとき、オルグレンが「どう生きたか語りましょう」と答えたシーンにそれが最もよく現れていると思う。

勝本の詠う短歌とかオルグレンと真田博之演じる荒武者(名前忘れた)の関係性とか、前述の恋とか描き切れてないサブプロットが多い点も残念。でもまぁ総じてよく出来た映画だと思う。確かに渡辺憲に賞あげたくなる。

(幕末の武士である勝本の方が俺より英語が流暢である点に落ち込んだ。フィクションだけどさ)