PLAYNOTE 村上春樹『風の歌を聴け』

2004年11月01日

村上春樹『風の歌を聴け』

[読書] 2004/11/01 18:27

ああ畜生、なんて読みやすいんだ! つい息抜きに…と思ったら読了してしまった。個人的には春樹作品の中で一番好きかもな『風の歌を聴け』。処女作だけあって、ざらっとしたごわっとした感じ、荒削りな感じがあって好き。後のスカした春樹節より行き場のない怒りや悲しみが感じられて好き。春樹作品の中では一番好き。

これももう五六年前に読んだものの再読だから今さら思うことは少ないんだけど、「芸術や文学を欲する人はギリシャ人の書いたものを読めばいい。芸術の創造には奴隷制が必要不可欠だからだ」というくだりが未だに大好きだ。「夜中の三時に無人のキッチンで冷蔵庫をあさるような人間には、その程度のものしか書けない」、あのくだりも好き(手元に本がないので引用はいい加減)

この作品に顕著な、村上春樹のビールに対するスタンスが好きだ。「僕と鼠は一夏かけてプール一杯分のビールを飲み干した、そうでもしなければ生き残れないほど退屈な夏だった」「ビールのいいところはね、全部小便になって出ちまうところだよ」。以上。