PLAYNOTE デビッド・ヘアー『Stuff Happens』

2004年10月23日

デビッド・ヘアー『Stuff Happens』

[読書] 2004/10/23 06:58

昨夜も三時間くらいしか寝てないんだけど、読み始めたら止まらない。久々にドライヴ感のある読書体験。政治劇のくせにスリリング。気づいたら徹夜してた。

うーん、これからロンドン行って芝居観るんだけど、寝ないかなぁ…と心配したところで気がついた。俺が買ったの立見席だ。立見ならどうあがいても寝れないね、ヤッホー! ああちくしょう、眠いぜ眠いぜ。

911テロからイラク戦争までブッシュ政権が辿った歴史を数々の名言・迷言を織り交ぜながらつづった、これ以上ないほど「今」な題材を扱った戯曲。「あっこの台詞聞き覚えあるぞ」とかいう興奮や、戦争の顛末を知っているからこそニヤリとするような瞬間もあって、事実に取材した戯曲も面白くなり得るんだなーと発見。

ブッシュの側近がこぞってイラク開戦論に傾斜する中、一人戦争を避けようとして孤軍奮闘するパウエルの姿に涙。アメリカの都合に振り回されつつも尻尾を振り続けるブレアへの冷めた目線はさすが。パウエルとフランスの外交官の間で繰り広げられる穏やかな言葉、静かな攻防に見た、政治ドラマの面白さ。面白い!

同時多発テロからイラク戦争まで、長いようで短かったアメリカの歴史をぐいぐい引き込むスピード感でもってつづっている。こうしてダイジェストにしてみるとブッシュ政権の"ボロ"が一際引き立つな。

恣意的だとか偏ってるとかそういう指摘はあるだろうけど、時間は過去・歴史として認識された時点で物語的な再構成を逃れ得ないもの。ましてや劇化するとなれば一貫したスタンスがあって当然。戯曲に評論を求める人はブレヒトの門を叩けばいい。おもろかった。

あとはこれをどうやって劇化するかだが…。言葉に過剰にかかった重心を、どう劇的言語、舞台言語に移し変えるか。料理人の腕に期待。