PLAYNOTE グローブ座『Much Ado About Nothing』

2004年08月22日

グローブ座『Much Ado About Nothing』

[演劇レビュー] 2004/08/22 13:00
舞台写真

邦題『空騒ぎ』。あまり一般には知られていないが、シェイクスピアが生きた16世紀のイギリスでは芝居はすべて男優によって演じられた。歌舞伎みたいなもの、というとちょっと語弊があるが、若い少年が美少女の役をやっていたらしい。

今回はその裏返し、つまり、すべて女性によって演じられた『空騒ぎ』。"Star-Crossed Lovers" と銘打たれたグローブ座2004年シーズンの中で、一番最後に観た一本。

女性だけで演じられる、という趣向はキワモノ好きとしては楽しめたが、別段それが何か劇的な効果をあげていたか、というと否。よく男に化けてるね、とは思うが、例えば宝塚の男役の女にしか出せない凛々しさや、歌舞伎の女形の男にしか出せない色気、のようなものはない。読み合わせの時点でイマイチとは思わなかったんだろうか。

いつもグローブ座はこのテキストをこう読んで笑わせるのか、と驚かせてくれるのだが、今回は割と平板な舞台だったような。今ひとつパッとせず。世間的には評価高いようだけど、個人的には三つの中で一番退屈な舞台だった。ベネディックとベアトリス、この劇の鍵を握る二人の役者が今ひとつ好きになれなかったことも大きいかも。