2004年08月06日
オーソン・ウェルズ監督『The Trial』
[映画・美術など]
2004/08/06 18:55
カフカの傑作『審判』をオーソン・ウェルズが映画化。1962年公開。
あんまり面白くなかったので箇条書きで。
- あちこちで賞賛されてたのでわくわくして観たのだが、せいぜい60点かしら。原作への思い入れが強過ぎるせいもあってか、首を傾げることもしばしば。
- ラストの改変は原作ファンとしては許しがたい。なんだよあれ。どーんて。
- とはいえ狂気的・悪夢的な映像美には目を奪われる。美しい。
- 映像はもう少し圧迫感を出せばよかったのでは。割と開けたロケーションが多かったので、Kが追い詰められていく感じが今一つ切実さを欠いた。
- ラストに
「私は弁護士役を演じ、脚本と監督を担当した。私の名は、オーソン・ウェルズ」
とモノローグが入る。ちょっと笑った。 - 主演はアンソニー・パーキンス。カフカ本人に激似。ウェルズは脚本・監督および弁護士役を担当。二人の怪演ぶりは一見に値するよ。
結論。カフカの審判、じゃなくて、ウェルズの審判。そう思ってみれば腹も立たないし、悪夢的な映像美は見事の一言。白黒だが、カラー映画では実現できない美しさがある。
(が、原作の悪夢的なドライブ感はこの比じゃない。ウェルズの映画だけ観た、という奇特な人がいたら、原作を読むことを是非おすすめする。)
まだケーンとこれしか見てないけど、ウェルズの映画は構図・映像美がとにかくすげぇ。CG技術は発達したけど、彼の映像感覚に匹敵する作品は現代でも稀と思う。いくら道具が発達しても絵描きが凡才では意味がない。
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